青山まりの『心も身体もハッピーでGO!』第9回|30代のブラジャー選び
こんにちは!ブラジャー研究家の青山まりです。今回は、「30代のブラジャー」について学びますが、ライフスタイルの変化は、20代から続いており、結婚・妊娠・出産は、20代でする人もいれば、30代でする人もいます。また、仕事についてから転職したり、昇進しする人もいますが、こういったことも、20代でする人もいれば、30代でする人もいます。このように、人により、ライフスタイルの変化には個人差があります。つまり、体型変化も20代に引き続き、顕著な30代ですが、ライフスタイルの変化も20代と同様に顕著にありますので、その両面に合わせたブラジャーを着けていくことになります。
30代の体型変化とブラ選び
20代の体型変化のポイントは、「25歳で女性ホルモンの分泌量のピークをむかえ、その後、減少し始める」というところにありました。このために、「25歳がお肌の曲がり角」といわれ、25歳くらいから、脂肪がだんだんとつきはじめる…ということを学びました。30代の体型変化については、その続きになり、大きく分けて「29歳から35歳くらいまで」と「35歳くらいから39歳くらいまで」と段階をふんで体型変化があります。
<29歳から35歳くらい>
- 下腹部が出てきてウエストが太くなる
- アンダーバスト、上腕といった上半身サイズもアップする
<36歳から39歳くらい>
- 女性ホルモンの分泌の減少で、急激に体重が増加する
- バストサイズや形の個人差が広がり、体型が著しく変化する
ポイントは、「25歳はお肌の曲がり角」でしたが、「35歳は身体の曲がり角」なんだというところをおさえましょう。体重、バストサイズ、ヒップサイズ、ウエストサイズが35歳を境に一気に増え始めます。
この体型変化に対応したブラジャー選びですが、各部位に脂肪がつきはじめてサイズが増え出しますので、お肉がブラジャーからはみ出さないよう、アンダーベルトや脇パネルの太いものを選ぶことが大切になってきます。そして、バストの下垂が顕著に感じられるようになってきますので、下垂対策として、リフトアップ効果の高いブラジャーを選ぶとよいです。
ストラップは、肩にくいこまないよう、太いものを選びましょう。
30代で気をつけたいこと
30代で気をつけたいことは、各部位に脂肪がついてきて、太ってみられがちな年代ですので、この急激な体型変化に驚いて、無理なダイエットをしてしまう人がいます。
食事を抜く、きまったもの(たとえば、こんにゃく)しか食べない…といった栄養の偏ったダイエットは、大切なバストサイズを激減させたり、さらには健康を害し、拒食症などの病気になってしまうことにつながってしまいます。
また、食べないダイエットをすれば痩せると一般的に思われがちですが、これは逆効果で、身体が飢餓状態に陥るために身体に栄養をためこんで守ろうと働いてしまい、かえって脂肪がつきやすい体質となってしまいますので注意しましょう。
つまり、食べ物から栄養分をきちんと摂取しないような無理なダイエットは、しないほうがいいのです。脂肪を燃焼させ、痩せる体質にするためには、意外にも、栄養のあるものをがんがん食べたほうがよいのです。
基礎代謝について
では、どうやって美しいプロポーションをつくるのか?維持するのか?ということですが、それには、基礎代謝について学ぶことが大切です。
基礎代謝とは、わたしたちが生きていくうえで常に必要となるエネルギーのことで、特に意識して身体を動かしていなくても、内臓を動かしたり、体温を維持するために必要とされる最低限のエネルギーのことです。
この基礎代謝の中で、最もエネルギー消費が多いのは筋肉なので、筋肉を鍛えて筋肉量を増やすと基礎代謝が増え、太りにくく痩せやすい身体になります。
なので、筋肉を鍛えて筋肉量を増やす…というところがポイントとなります。
逆に筋肉が少なく脂肪が多いと、基礎代謝量が少ないので太りやすい身体になってしまいます。
なので、美しいプロポーションをつくるためには、この「基礎代謝」を上げる工夫を日常の中に取り入れることが大切です。
基礎代謝を上げる方法
冷たい飲み物、食べ物を避け、温かいものを食べる
食事にしても運動にしても、どちらも体温を上げるのによいことです。身体を冷やさないよう、温めてあげましょう。
体温が上がっている状態は、血行がよくなっているので、内臓機能の働きもよくなり、代謝もあがりやすい状態になります。
<代謝を上げる食べ物>
- 豆腐
- 納豆
- アボガド
- アーモンド
有酸素運動をする
有酸素運動とは、瞬発力を必要とする運動で、一時的にエネルギーを得るため高い負荷がかかる無酸素運動(たとえば、短距離走などで酸素を消費しない)に対し、軽度から中程度の負荷で済むため、長時間継続可能な運動(たとえば、長距離のマラソン、ジョギング、ウォーキング、水泳など)のことをいいます。
この長時間継続可能の運動は、酸素を取り込みながらおこなう運動で、酸素が体内に入ると化学反応を起こし、酸素が血液に運ばれて全身をめぐり脂肪を燃焼することができます。だいたい30分以上おこなうと、有酸素運動になります。
無酸素運動では、酸素を消費しない方法で筋収縮のエネルギーを発生させる運動なのですが、有酸素運動では酸素を消費します。そのときに、体内の脂肪が酸素とともに消費されるので、ダイエットに効果的なのです。
有酸素運動をおこなうときのポイントは、負荷をかけすぎないように、日々、継続しておこなえるようにすることが大切です。
ストレッチをする
この運動の前後にストレッチをするとさらに効果的です。
有酸素運動だけだと、筋肉の緊張があると血流が悪いままなので、脂肪が燃えにくい状態のことがあります。この脂肪燃焼を高めるために、運動の前後にストレッチをおこなうことで、筋肉の緊張を緩ませ、身体中の血行をよくします。血行がよくなることで、脂肪の燃焼効果がアップするのです。
また、運動の最初におこなう意味は、急に激しい運動をスタートすることでの怪我の防止にもなります。運動の後におこなう意味は、筋肉にたまった老廃物やむくみをしっかり流し出せば、翌日起こりやすい筋肉痛の予防にもなります。
有酸素運動前の前後におこなうストレッチ
子どもの頃おこなった、ラジオ体操を思い出して行ってもいいです。深呼吸をしてから、膝の屈伸をしたり、アキレス腱伸ばしをしたり、首回しをしたりします。太ももやふくらはぎ伸ばしもいいです。
翌日、筋肉痛になりやすいのは足の部分なので、ストレッチは足の部分を念入りにおこないましょう。
30代のバストアップのためのブラ選び
30代になると、「最近、バストの垂れが気になるのですが、下垂対策をどうしたらいいですか?」といった悩み相談を相談してくる人が多いです。
35歳前後で顕著の体型変化が起きますので、「似合う服がなくなった…」ということをおっしゃる方も急激に増えてきます。
この時期のバストアップのためのブラ選びは、ブラのカップ下部からリフトアップバンドでぐるりと取り囲み、ストラップで直結しているタイプなどの、リフトアップ力の強いブラをつけると下垂対策になります。
重いバストを支えますので、肩紐が太く、しっかりしたものを選ぶこともポイントです。
また、バストアップのためには、こういった機能性の優れた、そしてサイズの合ったブラを着ける…ということのほかに、毎日「正しい着け方」で着けることを習慣づけましょう。
30代でしたいボディケア
30代でしたいボディケアですが、20代のところで学んだのと同じ様に
- サイズの合ったブラを身に着ける
- 普段はファッション性よりも機能性を重視したブラを着ける
- 毎日正しい着け方でつける
…の3つの基本を元に、バストアップ体操とバストアップ・マッサージをすると相乗効果で美しいプロポーションを維持できます。
また、
- ストレスをためない
- タバコを吸わない
- 栄養のある食事を規則正しくとる
- 夜ふかしをしない
- 規則正しく睡眠をとる
…といった生活習慣に日頃から気をつけることも大切です。
そして、そういった基本的なケアのほかに、35歳くらいから各部位に脂肪がついてきて、体重、バスト、ヒップ、ウエストサイズが急激に増加する対策として、できる人は、ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動をしたり、ストレッチを日常に取り入れられるとなお、良いですね。
30代ライフスタイルの変化とブラジャー
わたしが、著書を出版するときに、40代の人に「あなたの30代はどうでしたか?」というアンケートを行った結果、次の3つが最も多いものでした。
1位…20代は「他人にどうみられているか?」ばかりを気にしていたが、30代になったら人目を気にせず、「自分の人生を生きればいいんだ」と、ある意味、開き直れた。
2位…20代は、まわりの人に影響されやすかったが、30代では「自分のスタイル」を模索するようになり、だんだんと「自分の道」がみえてきた。
3位…20代に比べたら安定してきたが、それでもまだまだ試行錯誤で落ち着かなかったように思う。
こうみると、20代の生き方と30代の生き方に違いがあることがわかります。また、大多数の方が、30代になってからブラに意識がいくようになったと回答されていました。
20代のうちは、まだ精神面での余裕がないため、外見を取り繕うので精一杯なところがありますが、30代になると、生き方も落ち着いてきて余裕が出てくることに反し、体型の崩れが顕著になるため、あわてて「ちゃんとしたブラジャーを着けなくては」という意識になるようです。
生き方が決まらないうちは、ブラもなかなか決まらず、生き方が決まってくると、どういうブラが自分に合うのかがわかってくるようです。
転職・昇進のときは、ご褒美のブラ
日々の忙しさに翻弄されて、なかなかブラを買いに行く機会がない。そんなあなたにこそ、おすすめなのが「ご褒美のブラ」です。たまにはちょっと奮発して、がんばっている自分にご褒美をあげるのです。
なかでも、一番「ご褒美のブラ」が勇気を与えてくれるのが、昇進・転職のとき。
これまで人目につかない地面の下、根っこの部分でがんばってきた努力が評価される、昇進のとき。その努力が試される、転職のとき。
どちらも嬉しい反面、不安にもなるものです。
そんなときこそ、高性能、高品質の「ご褒美のブラ」は、何よりも近くで、あなたを支えてくれるでしょう。
素敵なブラを着けて出かけると、背筋も伸び、力が湧いてくるから、不思議です。
妊娠とブラジャー
1カップ増量に対応できるブラを選ぶ
妊娠するとバストは大きくなります。これは、妊娠によって、女性ホルモンの分泌量が増えるためです。
サイズの変化は、実に1カップ分にも相当するのです。
ですから、このバストの急激な変化に対応できるブラを選ぶ必要があります。
選ぶポイントは、次の3つです。
- 急激な変化にも対応してくれる、カップ部分に伸縮性のあるブラを選ぶこと。
- バストを押さえつけずに支えてくれる、やわらかいワイヤーのブラまたは、ノンワイヤーのブラを選ぶこと。
- つわりの影響を考えた、胃の部分を押さえつけない設計のブラを選ぶこと。
出産とブラジャー
出産したらバストの下垂に注意
妊娠するとバストは約2カップ分も増量しますが、出産し、授乳を終える頃には、また元のバストサイズに戻っていきます。
この時期に注意したいのは、バストの下垂です。
リフトアップ機能のあるブラジャーで、バストの下垂を予防しましょう。
選ぶポイント
- 授乳のため、肩紐から、カップ部分が取り外しできるような設計のもの
- バストの重みをしっかりリフトアップしてくれる機能のもの
まとめ
30代のブラジャーは、「30代ライフスタイルの変化とブラジャー」のところでも触れましたが、20代に比べ、「自分の道」、「自分の生き方」が定まってくる年代でもあります。わたし自身も30歳になってから、「運命のブラ」と出会い、それまで地に足がついていなかった感覚から脱することができ、地に足がついて生きられるようになりました。そのときに「女は2度船出する」という言葉があるけれど、30代が、その「2度目の船出のとき」なのではないかと思いました。
身体は、30代になると基礎代謝が低下する時期ですので、あちこちに脂肪がついてきて、体型の崩れも顕著です。いっぽう、心の成長は、そんな身体の変化に反比例し、あがっていくときですので、こういう時期こそ、あなたにぴったり合った「運命のブラ」をつけて、お仕事に、プライベートに、活き活きと人生を謳歌してくださいね!
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[supervisionText]執筆者/ブラジャー研究家・下着研究家[/supervisionText]
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[supervisionAffiliation]「女性の生き方と下着」をテーマに消費者の立場で活動している。バストアップ・エクササイズやバストケア・マッサージなどを開発。新聞、雑誌、ウェブなどの執筆、監修のほか、講演やセミナー、テレビ出演も多数。著書に『ブラの本』(サンマーク出版)、『着るだけダイエット』(東邦出版)など。
■HP:http://mariaoyama.sakura.ne.jp/[/supervisionAffiliation]
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