青山まりの『心も身体もハッピーでGO!』第8回|20代のブラジャー選び
こんにちは!ブラジャー研究家の青山まりです。今回は,「はじめてのブラ」のその後である10代後半から20代後半までのブラジャーの選び方を学びます。この時期は、めまぐるしい体型変化とライフスタイルの変化のあるときですので、そういった両方の変化に合わせてブラジャーを選ぶことが大切です。
「はじめてのブラ」のその後(10代後半)
16歳から18歳くらいになると成長ホルモンの分泌がストップし、女性ホルモンの分泌の増加が始まります。お肌もつやつや、プロポーションもぐんと女性らしくなり、身体的には、もう、すっかりおとなです。
ところが、この時期の女性は、メンタル面で自分の身体に過剰にコンプレックスを感じるときでもあります。ちょっとバストが小さいからといって、大量にパッドを詰め込んだり、ちょっとバストが大きいからといって、小さめのブラジャーに無理やりバストを詰め込んでしまう人が多いです。けれども、そのどちらも逆効果です。のちのプロポーションを崩すこととなってしまいます。
こまめにサイズを測り、きちんとサイズの合ったブラジャーを着けることが、形のよいバストをつくります。
10代は女の子がおとなの女性へと美しく変化していく大切な時期です。高価なブラを買う必要はありませんが、サイズをきちんと測定し、サイズの合ったものを身に着けるよう心がけましょう。
20代の体型変化
20代の体型変化ですが、以下のように3つの時期ごとに体型が変わっていきます。
<19歳から23歳>
体重が減り、ホッソリとしたおとなのプロポーションになる
<24歳から26歳>
肌のみずみずしさが減り始める
下腹からサイズアップが始まる
<27歳から29歳>
女性ホルモンの分泌がピークを過ぎる
各部分のサイズアップが顕著になる
「25歳はお肌の曲がり角」という言葉は有名で、皆さん、ご存じと思いますが、20代の体型変化のポイントは、10歳くらいで初潮をむかえる頃から急激に増加していた女性ホルモンの分泌量が25歳くらいをピークに、減り始める…というところを押さえておきましょう。その影響で、お肌のピチピチ感が失われ始めてから、だんだんと身体に脂肪がつき始めます。
この時期の体型変化に合わせたブラは、10代後半から20代前半は、一生の中で最も美しいプロポーションの時期ですので、横を向いたときに上向きになっていて、S字ラインの美しい姿勢を保てるようなブラを選ぶことがポイントです。
そして、24歳くらいから、各部位に脂肪がついてきたら、お肉がブラからはみ出さないよう、脇のお肉を中央のカップ部分に移動させてくれる脇寄せ型のブラを身に着けるようにしましょう。
20代のブラ選びで気をつけたいこと
おとな用のブラは、種類が豊富で可愛いデザインのもの、おとなっぽいデザインのもの、セクシーなデザインのものまであります。このため、「ジュニア用ブラ」が終わり、おとな用のブラに着け替えるようになると、ついつい表面が綺麗なものばかりを購入してしまいがちなところがあります。
ただ、表面が綺麗なデザインのファッション性と、バストを美しく形づくってくれて、それでいてラクに過ごせるような機能の充実した機能性は、反比例していることが多々ありますので、そこのところに注意しましょう。
また、値段が安いから…と、あまりにも安いお値段のブラを買ってしまうと、着けたら、バストがつぶれてしまった…とか、ワイヤーが全然身体にそって動いてくれなくてこすれて赤くはれてしまった…といった症状も起きてしまうことがありますので、その点も気をつけて購入しましょう。
20代のバストアップのためのブラ選び
20代で気づき、バストを育てたい人は、機能性に重視し、寄せてあげる力が強く、脇肉がはみださないブラを選ぶ習慣を身につけましょう。
そのためには、背中や脇に流れているお肉を中央に寄せてカップの部分に移動させてくれる「脇寄せ型」のブラを選びましょう。
※胸が小さい人のハの字ブライラスト画像使う
机の上に置いたときにハの字になるブラですと、身体に着けるときに、自然に脇のお肉をカップ部分に移動させてくれるので、強力に脇肉がはみだすことを防いでくれます。
そして、バストアップのためには、「正しい着け方」でつける習慣を身につけましょう。
20代でしたいボディケア
20代でバストアップのためにしたいボディケアですが、
- サイズの合ったブラを身に着ける
- 表面が綺麗なファッション性よりも機能性を重視したブラを着ける
- 毎日正しい着け方でつける
ほかにもしたい、できる…という人は、バストアップ体操とバストアップ・マッサージがあります。
ただ、何よりも大切なことは
- ストレスをためない
- タバコを吸わない
- 栄養のある食事を規則正しくとる
- 夜ふかしをしない
- 規則正しく睡眠をとる
…といった生活習慣に日頃から気をつけることです。
こういったことが欠けてしまうと、女性ホルモンの分泌に悪影響を及ぼし、バスト部分にボリュームやハリがなくなるだけでなく、しわまでできてしまいますので、気をつけましょう。
20代で気をつけたい「みだしなみ」
20代のブラジャー選びですが、20代は、一生の中で、プロポーションが最も美しくなる時期です。30歳を過ぎると、「あれ?20代の頃は、あんなに何を着ても似合っていたのに、30代になったら似合う服が少なくなった…」といった声をたくさん聴きますので、20代は、服のおしゃれを楽しむ時期でもあります。
ブラジャーは、バストの下垂を防ぎ、体型を整える役割のほかに、服を着たときに、美しくみえるようにプロポーションを演出してくれますので、着る服に合わせてブラジャーを選びます。
白いブラウスを着用するときは、ブラジャーが透けてみえないよう、肌色からモカ茶のカラーのブラジャーを選びます。よく、「白い服には、白なのでは?」と聴いてこられる方がいますが、実際に着用し、比較してみるとわかりますが、白いブラウスの下に白のブラジャーですと、くっきりとブラジャーの形が透けてみえ、目立ってしまいますので、気をつけましょう。
また、モカ茶のカラーですと、どんな服を着ても、透けてみえにくい…という実用性があるので、実用性を第一に考えますと、モカ茶のカラーのブラジャーは、どんなときにもフルに活用できて便利です。
20代という年代は、一概にはいえませんが、就職、恋愛、結婚…といった人生の節目となるイベントが目白押しの年代でもありますので、そういったライフスタイルの変化に合わせて、用意するブラジャーも変わってきます。以下で、ライフスタイルの変化に合わせたブラジャーの選び方を学びましょう。
社会人1年生…ブラをどう用意したらいい?
就職をして、社会人1年生になったときに、「何をどれくらい用意したらいいのかが、わからないんです…」と、相談に来る人が多いですので、何を何着…といったきまりはありませんが、以下に目安を入れておきますね。
補整系ブラ
社会人1年生、おめでとうございます。社会人1年生が日常に使うブラは、補整系ブラです。仕事のときに、気持ちが引き締まらないといけませんので、脇や背中に流れているお肉をカップ部分に移動させる機能性のある補整系ブラを日常用に使います。
枚数につきましては、その人の洗濯回数の頻度によりますが、大手下着メーカーのアンケート結果で平均して9.6枚という数値がありますので、だいたい皆さん、これくらい用意されているようです。
それから、ブラに合わせてショーツを購入するかと思いますが、ショーツのほうが消耗が早いので、ブラ1着に、合わせるショーツは2着購入すると良いです。
リラックス用ブラ
仕事のときは、補整系ブラを使いますが、家に帰ってきたときは、ノンワイヤーのリラックス型のブラに着け替えます。よく、家に帰ってきたら、ブラジャーは外してしまう…という人がいますが、それはあまりよくありません。
家に居るときでも、立っているときは、バストは重力で下に引っ張られています。バストが下垂してしまうのを防ぐ意味で、でも、おうちの中ですので、やわらかい素材でできているワイヤーのないタイプのリラックスできるブラジャーを用意しましょう。
ストラップレス・ブラ
夏は、首からデコルテにかけての部分の開きが広い服を着るときに、ストラップ・レスのブラが必要になります。夏用として、ストラップ・レスのブラを用意しておくと、夏になってもあわてなくなります。
シームレス・ブラ
シームレス・ブラとは、「縫い目がないブラ」という意味です。レースのついたブラを着け、その上からアウターにTシャツを着てみると、わかると思いますが、レースのついたブラは、それだけではお洒落なのですが、外からみるとTシャツのバスト部分が凸凹になり、ゴワゴワして見栄えがよくありません。このため、精神面も落ち着かなくなってしまいますので、Tシャツのようなアウターにひびかないよう、シームレス・ブラを用意しましょう。モールドカップのブラもよいですね。
スポーツブラ
スポーツといっても、いろいろありますが、ランニングのような激しい動きをするときには、普通のブラを着けていると、ワイヤーが身体を圧迫し、こすれて肌が赤くはれあがったりと、トラブルにつながりますので、スポーツのときは、スポーツ用のブラを用意します。
仕事のときに、走ることが多い…といった状況の際にも、普通のブラではなく、スポーツ用のブラを着けることで身体を守ってあげましょう。
バストは、走ると、上下に大きく揺れます。この上下のバストの揺れは、スポーツ用のブラを着けていないと、バストの重さを支えているクーパー靭帯が切れたり伸びたりしてしまい、それはバストの下垂につながります。なので、バストの上下の揺れを押さえる効果の高いスポーツブラを選ぶようにしましょう。
スポーツブラには、こういったランニングのような激しい動きのスポーツ用のブラと、ほかに、ヨガなど、ゆったりとした呼吸で動くヨガ用のブラなどがありますので、そのスポーツの種目に合ったブラを着けることが大切です。
勝負ブラ
機能的に考えますと、以上のような種類のブラがあるとまかなえますが、その他に、皆さん、特別の日用の「勝負ブラ」を用意されていらっしゃる方が多いです。
仕事のときの商談や会議などで人前に立って話をするような場面があると、緊張して心が落ち着かなかったりします。そういった精神面を支えてくれてパワーをもらえるのが「勝負ブラ」です。社会人としてお仕事をするようになったら、「ここゾ!」という大切な日用のブラとして、「勝負ブラ」をもっておくとタンスの引き出しの中も楽しくなります。
恋愛したら勝負ブラを買おう!
20代は、社会に出て、たくさんの人と知り合うようになりますので、恋愛をするシーンも出てきます。「恋をするときれいになる」と言われるように、好きな男性ができると、服装やメイクに気を遣うようになります。ふだんでは買わないような服を買ってみたり、ちょっと高めの香水をつけてみたり…。そんなときに必需品である秘密兵器は「勝負ブラ」です。
このときに、してしまいがちなのが「つけすぎファッション」。心がうきうきしてしまうためか、イヤリングやネックレスなどのキラキラしたものをたくさんつけ、派手に着飾ってデートに出かける人がいます。(※自分も最初、そうでした。)
でも、これは逆効果です。あまり気合を入れすぎると、男性は興ざめしてしまいますので、引き算を心がけましょう。
「勝負ブラ」…それは好きな男性にきれいな下着姿を見てもらうためではありません。もちろん、そういう面をすべて否定するつもりはないのですが、本当の意味での「勝負ブラ」とは、下着姿をではなく、服を着た姿を美しく見せるブラジャーだと、私は考えています。
プロポーションを美しく見せる「勝負ブラ」を身に着け、服装はあえてシンプルにすることで、「なんて姿勢の美しいきれいな人なんだろう…」と思ってもらえたら嬉しいですね。
結婚式用のブラ
結婚をすることになった女性から、「結婚式用のブラはどこに行けば買えますか?」といった相談も多いです。というのは、ウエディングドレスを式場で決めても、そこにはウエディングドレス用のブラジャーは置いていないからです。
また、最近では、海外や旅行地で二人だけで結婚式をし、DVDや写真におさめる…といったことも増えていますので、自分でウェディングドレス屋さんで購入するというケースも多いですが、そういったドレス専門店にも結婚式用のブラジャーは置いていない事情があります。
だからといって、普段のブラを着けてしまったら、せっかくのウェディングドレスのパターンと合わずに晴れ姿を台無しにしてしまいかねません。憧れの結婚式をむかえるときは、着用するドレスのパターンに合わせたブライダル用ブラジャーを用意しましょう。
ブライダルインナーには、ロングブラジャー、スリーインワン、背中があくドレス用のバックレスブラジャーなどがあります。
ブライダルインナーは、ドレスを準備するときに一緒に用意するのがベストです。仮縫いのときには、前もって用意したブライダルインナーを身に着けた状態で調整してもらいます。
それができなかった場合は、ウェディングドレスの写真を持って、下着専門店で相談にのってもらうとドレスに合ったベストなブラジャーを用意することができます。
まとめ
20代という年代は、ほかに、妊娠・出産される方もいらっしゃいますし、お仕事の方に進まれて昇進したり、転職したり…といったライフスタイルの変化がある場合もあります。ただ、働く女性が増えている今の時代では、20代でだけでなく、30代でそういた変化のあるケースも増えていますので、その妊娠・出産や、昇進したとき、転職したときのブラ選びは、30代のところで説明いたしますね。
20代は、体型の変化とライフスタイルの変化の激しい年代のため、メンタルな面で落ち込んだり、つらい想いをしたり…ということがある年代でもあります。そんなときも、ブラを身に着けてスタンドミラーの横に立ったときにカップが上向きになっていたら、身体だけでなく心も一緒に上向きにしてもらえますので、ぜひ、そういったあなたにぴったり合った「上向き」ブラジャーをみつけてくださいね!
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[supervisionText]執筆者/ブラジャー研究家・下着研究家[/supervisionText]
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[supervisionAffiliation]「女性の生き方と下着」をテーマに消費者の立場で活動している。バストアップ・エクササイズやバストケア・マッサージなどを開発。新聞、雑誌、ウェブなどの執筆、監修のほか、講演やセミナー、テレビ出演も多数。著書に『ブラの本』(サンマーク出版)、『着るだけダイエット』(東邦出版)など。
■HP:http://mariaoyama.sakura.ne.jp/[/supervisionAffiliation]
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